30年ぶりくらいに読み返した「長くつ下のピッピ」
文句なしに面白かった!
ピッピは、あたらしいお友だちふたりに、記念にちょっとした贈り物をあげました。トミーのは、きらきら光る、真珠貝の柄がついたナイフでした。アンニカのは、小さな箱で、そのふたには、いちめんに、うすもも色の貝がらがちりばめてありました。
このプレゼントを想像してうっとりしたなぁ。
こどものころ読みながらドキドキした場所は大人になってもやっぱり覚えていた。
頭まですっぽり布団をかぶって、足先を出して寝る、
怪力で、
学校に行ってなくても世界中の色々な事をしってて、
お料理が上手で、
子どもなのに馬と猿と一緒に一人暮らしをしているピッピ・ナガグツシタ。
こんなに破天荒な女の子のお話を100年以上前に生まれたリンドグレーンが戦前にすでに生み出していたことに驚く。
そしてみんなに愛されるロングセラーだけにこの作品はそのあと、何人もの翻訳者が日本語に翻訳している。
私が子供のころ読んで、今回もお世話になったのは大塚勇三さん。
今回初めて知ったけど「スーホの白い馬」の作者でもある。
なんと2年前に97歳で亡くなられるまで多くのリンドグレーン作品を日本に紹介してこられた方だ。
この本の訳者のあとがきは1964年に書かれている。
あの頃、きっとこの本はものすごくあこがれを持って迎えられただろうなと思う。
何よりも子どものピッピが強いのだ。
そしてとことん自分の頭で考える。
ピッピはたっぷりウソもつく。
今回読み直して、こんなイケてるセリフをピッピは言ってたんだと思いだした。
そんなのうそだってことぐらい、あんたも分かったっていいのよ。
そんなに人にごまかされるようじゃ、ダメよ!
ピッピは大人になって出会いなおすと面白い。
みなさん、本棚の隅っこでこの良書が眠っていたりしませんか?
こんな時だからこそ、「長くつ下のピッピ」はおすすめです。