リカ活動家の日々のこと

リカちゃん人形に着物を仕立てて着せる沼に浸かる活動家。

和訳「新型コロナウィルスによる致死率が低いのは日本人の民度が高いからか?」★前半

ジャパンタイムズにタイトルの面白い記事を見つけました。

www.japantimes.co.jp

 

北九州市立大学のロッシェル·カップ教授が書いている記事です。

とりあえず前半を和訳してみました。

日本在住のアメリカ人である彼女が麻生副総理の「民度」をどう感じたか。

拙訳ですが良ければ読んでみてください。

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 新型コロナウィルスによる致死率が低いのは日本人の民度が高いからか?

ロッシェル·カップ


麻生太郎副総理が6月4日、他国と比較して日本の新型コロナウィルスでの致死率が低い理由は「民度のレベルが違うからだ」と発言した。私は辞書で必死に「民度」を調べた。
この典型的な曖昧さのある日本語「民度」とは人々の文化的レベルや標準的生活様式を示しており、そこに住む人々の知性、教育、文化、そして生活態度における成熟度を表す言葉だ。

民度と言う言葉は明治時代(1868-1912)に日本が他の諸国との比較に関心を持つようになって使われ始めた。ある国に暮らす人々の「標準」の「レベル」が他の国と比較し高いか低いかを見定める意味合いを持っている。


旧日本軍の朝鮮半島の植民地政策を研究しているミッチェル·キム氏によれば「日本は不平等な植民地政策を正当化する際にしばしば「民度」という概念を用い、植民地において朝鮮人をまともな教育や福祉から除外する理由も「民度」で説明した」という。

先週テレビのパーソナリティーであるデーブ·スペクター氏は公共放送で「民度」という言葉は使わないように言われていると語った。


批判を受けて麻生氏は他国を貶める意図は無かったと後で釈明したが、重ねて他国が強制力のある手段をもってしてもコロナの致死率を押さえられていないのと比較して穏やかな自粛要請にもしっかりと応えた国民性を日本人は誇りに思うべきだと語った。


多くの日本人にとって他の多くの先進国に比べて新型コロナウィルスの人口比で見た致死率が低いことは確かに誇らしいことだし、あながちそれは間違ってもいない。当初日本はかなりの死者を出すと思われていた。高齢者も多く、都市部は人口が過密状態、PCR検査がほとんど実施されず、強制力のあるロックダウンにも消極的。イタリア北部やニューヨークのような惨状を人々は予想した。しかし幸運にもその不吉な予想は外れた。


安心感とプライドは例外主義と結びつきやすい。ノーベル賞を受賞した中山教授は未知の「ファクターX」という仮説をたてている。日本の成功の要因が様々に語られている。安倍首相は定義が曖昧な「日本モデル」を意気揚々と語り、専門家会議の副座長の尾身茂氏はマスクの着用や手洗いなどの習慣を挙げた。コメンテーターの櫻井よしこ氏は麻生氏の民度発言に呼応して「日本人は公衆衛生に対して意識が高く、モラルがあり、敵を前にした際の団結力がある」と語った。ある日本人のブロガーは日本がコロナウィルスに強い43の理由を投稿し、この情報は拡散している。


しかしここで日本と比較される「他国」とはどこかを押さえておきたい。火曜日の時点で日本は100万人に7人がコロナで死亡している。この数はベルギーの829名、英国の598名、スペインの580名、イタリアの562名と比較すると確かに驚異的に少ない。

一方で日本よりも致死率の低い国もかなりある。韓国の5名、シンガポール、マレーシア、ニュージーランド、そしてオーストラリアは4名だ。タイは0.8名、台湾は0.3名、ベトナムとモンゴルはゼロだ。

 

麻生氏はこれらの国々の民度は日本より高いと言うのだろうか?

 (後半につづくことを願って。。。)