かなり以前に観たのにブログに書けてなくて、劇場での公開が大阪では終わってしまっていますが、すごく良かったです。
フランス映画の「最強のふたり」の監督コンビであるエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュがものすごい映画を作った。
「最強のふたり」も「サンバ」も好きな作品だったので期待はしてたけどよい意味で期待を裏切られた。
エンターテイメント寄りのこれまでの作品とは一線を画した、本気で人間そのものをそのまま撮った映画だと思う。
冒頭からずっとこちらがパニックになりそうなほど時間に追われる日々を描きながらも、ちょっとクスっとする瞬間を逃さない。
安心させてくれる要素もないけど、不安なのは自分だけじゃないと画面から常に語りかけてくるような映画だった。
(パンフレットからの写真です。どの瞬間を切り取ってもすごい映画だと思う)
事実の持つ力と言う事ももちろんあるけど、二人の俳優の競演がものすごく説得力がありました。
パンフレットでマリク役のレダ・カテブが語っていた。
この映画ほど、遠い場所まで持っていってまでも観たいと思える映画はない。理想と現実を見据える冷静さを兼ね備えたフランス人の”心”が入っている。
このフランスにこれからもずっと住んでいたいと思う。
自分がどんな場所で生き、どんな人が集う場所で暮らしたいか。
大阪は今、住民投票の真っ最中です。
数字のデータももちろん見るけど何よりも、「どんな街に住みたいか」「どんな人と繋がっていきたいか」「どんな風景を次の世代に手渡したいか」を考えたい。
だから私は大阪市の廃止に反対。