リカ活動家の日々のこと

リカちゃん人形に着物を仕立てて着せる沼に浸かる活動家。

英字新聞「日本のツイッターで米国大統領選のフェイクニュースが拡散」

f:id:tototomoton:20210207204823j:plain

Yomiuri Shinbun

この前英語の授業で出た記事が色んな意味で興味深かったのでご紹介。

そもそもタイトルからして知らん単語が二つも出てくる。

Twitterverseツイッター界とかつぶやき界隈とかそんな感じの単語。

ユニバースが世界ならツイッターバースはツイッター界。

Parrotはパロット=オウムから「オウム返し」とか「考えずに繰り返す」という意味がある単語。

 

 

で、この読売新聞英語版の記事。なかなかに興味深い内容でしたので途中からですが和訳します。

 

「この1時間で12万票がバイデンに入ったのにトランプはゼロ票」「200%の投票率、これがヤラセでなくて何なんだ?」このような投稿が11月4日から突然急増した。

(中略)

バイデン優勢が伝えられるにつれてこれら根拠のないつぶやきはさらに植増加する。「死人がバイデンに票を入れている」「バイデン票の偽造が判明した」これらのつぶやきは明らかに米国の不正選挙を主張する米国のトランプ支持者たちのものであり、このような主張は州の選挙委員会や各種機関で事実ではないことが確認されている。

これらの情報の主な発信元には匿名のアカウントも含まれている。不正確な米国からの情報を和訳して過激なコメントを付けて拡散することが日本では一種のトレンドとなった。

こういう情報を拡散する人たちの過去の投稿を確認してみると反中国感情の強い人や、日本にいる外国人への排斥感情の強い人が多い傾向があった。移民に厳しい政策を行っているトランプ氏に共感していることが見て取れる。

またバイデンや日米のマスコミはあやつられているといったような陰謀論のアカウントは10月末からフォロワーを急増させている。

 

真実は二の次になる

なぜこのような情報が拡散されるのか?

マサチューセッツ工科大学の研究チームは2006年から2017年までにツイッターに投稿された12万6000件の英語の投稿を調べた。一つのニュースが1500人の目に触れるまでの時間はフェイクニュースの方が6倍も速いことが分かった。この傾向は政治的なニュースになるとさらに強まる。

 

2019年に安倍元首相が「富裕層への増税なんてばからしい」と国会で答弁しているように意図的に編集された映像が投稿された。
そして野党支持者らがそれを拡散した。東京工科大学の准教授で「フェイクニュースを科学する」の著者である笹原和俊氏はソーシャルメディアに依存する危険性について語っている。

「あふれる情報の中で私たちは信じたいものを信じる傾向にある。真実は二の次になってしまうのだ」

 

 

この2019年の安倍さんの映像は700万人以上に拡散されたらしく、私も目にした記憶があったので、もうちょっと調べてみた。

 

詳しくはこちらの記事をどうぞ↓

www.buzzfeed.com

 

確かに意図的に答弁は編集されている。

安倍さんは富裕層への増税についてではなく「年金のマクロ経済スライドをやめるのこと」は「馬鹿げている」と国会でに日本共産党小池晃議員の質問に答弁している。

その意味でフェイクニュースの部類に入る映像を見て自分も疑問を持たずにいたんだなと襟を正した。

でも私はこの動画を根も葉もないフェイクニュースだとは思わない。


だって、80年代以降に富裕層向けの税金は半分に減税され、その間に消費税は導入されてどんどん税率が上がっている。私の子供時代と比較しても貧富の差が広がっている。

これはファクトだ。

 

政治家に対するファクトチェックは実際に言ったかどうかも大事だけど、何をしてきて、何をしようとしてるかだと思う。

庶民感覚としては安倍さんがこう言ったということを(そうだろうな)と思った人がそれだけ多かったということだ。

 

そしてなにより今回のことで上記で紹介した記事を丸呑みしてもアカンなと用心深くなった私は国会会議録検索システムで実際の2019年の共産党の小池議員の質問の議事録を読んでみて別の意味で震えた

 

 やっぱり正直に認めるべきですよ。これから年金はどんどんどんどん目減りしていきますと、今の生活水準は保障できなくなりますと、今五万五千円、年金生活者違いますけど、更にこれが広がりますと、生涯三十年間年金生活を送ったら更に千六百万円これは欠損が出てきますということを正直に言って、それでもいいですかと。私は、そういったことを正面から問うて、じゃ、F35に一兆円使うとか、そういったことが許されるのか。笑っている場合じゃないでしょう、菅さん。

 

 

年金水準をどうするかを、野党議員が真面目に質問してるときに笑ったのが今の日本の首相なのだというファクトは忘れないでいようと思う。

 

2021年は選挙の年。

フェイクを見抜く力も、ファクトを自分から見つけていく力も求められますね。