これながいこと本棚の中で眠ってたのですが、人に貸したら「面白かったです」と返ってきたのをきっかけに読み終えました。
対談なので読みやすいし、大阪で子育てする立場としては読んどかないとな一冊でした。
私は教育に携わる仕事をしていないので、学校に行ってたのは子どもの時だけ。
あとは参観日くらいなので、「この問題分かる人」と先生が聞いて、手を挙げた子どもを先生があてて進んでいく授業しか見た事なかったし、疑ったこともなかった。
教師の立場にたってみれば「分かっていそうな子をあてて、どんどん授業を進める」誘惑ってすごいだろうなと思う。
誰だって効率よく、サクサクと物事が進むのは心地よいもんだから。
そこでその授業スタイルそのもののを疑ってみようという提案にすでに驚いた。
人間何が楽しいかっていうと「学べている」と感じることが楽しいんです。(中略)学びとは自分が変われるということを感じる事です。人に評価されることによって自分の学びが楽しくなるのではありません。
【40ページより抜粋】
全国一斉に子どもをテストして、全国一斉に学校が競い合って、試験対策をしたかどうかを教育委員会が学校に確認する。
子どもに一番近い場所にいる教師と言う大人が「学ぶ」ことの面白い部分を教えずに「やり方」だけ詰め込む。
良いはずがないし、伸びるはずがない方針が、ずっと続いている。
大阪はその中でも酷い(ということを木村先生の体験談を読むと痛感する)
自分の子どももそのなかで一年一年時間を重ねていると思うと、やり切れない気持ちになる。
だからこそ、現場で怒って、繋がって変えていこうとしているお二人の対談はとても胸のすく思いで読みました。
皆さんおススメです。
本棚で眠らせっぱなしにしないで良かったとつくづく思った一冊でした。