エンパワーメントと言う言葉をよく聞くようになった。
最近、語源に興味があるのでまずは単語の意味を考えてみる。
単語の頭にくるENは「~する」という意味なのでパワーにエンがつくことで「力にする」「力をつける」という意味。
で、この単語は主に女性などの社会のマイノリティーや周辺に置かれてきた人たちに使われることの多いワード。
とはいえ、私はこの言葉の定義についてあんまり深く考えたことが無かったので、この本で整理がついた。
この本の中で大崎さんは
①健康
②教育
③生計手段・経済力
④社会・政治への参画(参加じゃなく、もっと主体的な参画)
という4つの要素を身につけるプロセスが「エンパワーメント」だと書いている。
エンパワーメントとは、単に「自己責任で生きる」ための術を身につけることではなく、地域や社会と繋がり、色々な人たちと「助け合いながら生きる」「より良い社会を築いていく」ための術を身につけることを提唱する考え方です。
(32ページより)
あと、日本のジェンダーギャップ指数が低く、世界でも地を這うレベルであることはよく言われているけれど、この国で生きているのでなんとなく「そらそうやろな」と漠然と受け止めてしまっていた。
だけど、分野別で見ると新鮮だった。
ギャップ指数なので言われてみれば当然ですが男性を1としたときに女性はどれくらいかを数値化しているのがこの指数。
例えば日本は「健康」とか「教育」の分野は上位(そんなに男女で差がない)
どの分野が足を引っ張っているかといえば、「経済」と「政治」の分野。
そして年々日本の順位が下がっている背景には、この間、他国がギャップを縮めてきていることも改めて知れました。
サブタイトルは「働くミレニアル女子が身につけたい力」とありますが、別に世代を超えて色んな人が読めば気づきがある一冊。
おススメです。