「
第二次世界大戦中に、チェコスロバキアにあったユダヤ人捕虜収容所で、絵が描けたトミーのお父さんは3歳の子供のためにこっそり絵を描いて壁の中に隠していた。
これは戦後1980年に出版された絵本で、本当にそのお父さんがトミーの3歳のお誕生日に描いた物語だ。
すごい絵を描けた人だったのだろうと思う。
「いきたいと思えば、どこへでもいける、夢の中の旅」
「金満家になるのは、およし。お金はあってもあっても、たりないってさ。」
「将軍になろうなんて、けっして夢にも、思わないでおくれ!」
「来年はこの十倍もおまえにやりたい。それが、父さんの願いだ。」
トミーの誕生日が我が子の誕生日と偶然同じでした。
それだけでぐんとこの物語が近くなった。
国家の暴力が吹き荒れる今だからこそ、そこに暮らす人たちの夢や思いに鈍感になってはいけないのだと改めて思います。
命をかけて伝えようとしてくれたトミーのお父さんのメッセージをたくさんの大人と子どもに読んでもらいたい。