リカ活動家の日々のこと

リカちゃん人形に着物を仕立てて着せる沼に浸かる活動家。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

本「ヘルシンキ生活の練習」(朴 沙羅著)

ビックリした!本屋でたまたま一冊だけあって、ふと手に取った初めて読む書き手さんの本が、ここまで面白いとは!! あまりに面白いので家族にところどころ読み上げて、さすがに嫌がられた。 ここ数年でおぉぉぉって思ったレベルではブレイディみかこさんの…

「大邱の夜、ソウルの夜」(ソン・アラム作)

映画がこれほど面白い韓国で、漫画が面白くない訳はないと前から思っていた。 とても個人的な話なのに、あまりに普遍的だからあぁ、ここにも確かなオンナの連帯があるとじんわり思える。 ヒリヒリした部分を隠したり晒したりする2人の女(ホンヨンとコンジュ…

ぬくとう君は主夫の人(磯谷友紀作)

この作者の作品は「ながたんと青と」という漫画を以前にも紹介したことがありますが、こちらもとても良かった。 あとがきで「打ち合わせの時に編集さんが「女性の生きづらさはもちろん、男性のつらさもあわせて描けたらいいですね」とおっしゃっていたことが…

【ミュージカル】SINGIN' IN THE RAIN

【写真撮影の許可の降りているシーンです】 お知り合いに誘っていただいて、行ってきました!! なんと元々の映画も見たことのなかった私にとっては本当の本当の「雨に唄えば」初体験。 字幕は横に表示されるし、ストーリーを知らない私の(大丈夫かな?)と…

茶色でもいいのに

なんのこっちゃなタイトルですが、なんの話かというとお弁当です。 どうも緑とかプチトマトが無いとお弁当を諦めがちになる。 で、コンビニとかサンドイッチ屋さんを続けてると間違いなく体重がジワジワ増えるのです。 で、緑要員としてブロッコリーを買って…

本「翻訳者の仕事部屋」(深町眞理子著)

著者の深町眞理子さんは戦後の日本で大量の海外ミステリーやアンネの日記を日本に紹介してきた翻訳者だ。 最近、鬼籍に入ったおっちゃんが1930年生まれなのだけど、彼女はその翌年に東京に生まれている。 余談だがその少し前の1929年にアンネ・フランクも、…

映画「ウエスト・サイド・ストーリー」(スピルバーグ監督)

映画「ウエスト・サイド・ストーリー」を観てきた。 イントロから怒涛のように続く集団でのダンスのシーンはさすがに圧巻。 大スクリーンと良質な音響の劇場で観るのにうってつけのエンタメ作品でした。 プエルトリコ移民の女性に「Go back to the place whe…

本「京都一乗寺 美しい書店のある街で」(大石直紀著)

表紙の装丁の感じと、これはもう一乗寺の恵文社のことやなと思うとつい買ってしまった。 の、ですが残念ながらこの本の作風があまり楽しめなかった、、、。 ミステリーで人が亡くなるのは仕方ないにしても、殺される側の人が殺されても仕方ない酷い人格に処…

「これテストに出るぞ」の真意

学生の頃「ここテストに出るから聞けよ」って言う先生のことを教科を問わず小馬鹿にしていた記憶がある。 そんなこと言わなくても印象に残る授業をすればいいのにと思っていた。 なんでこれを思い出したかと言うと、以前にも紹介したこの英語の本で、またも…

「英国の鉄道員の制服」(石井理恵子著)

普段子どもの学校の制服や校則にぶつくさ言っておいて大きな声では言えませんが、実はまぁまぁ制服が好き。 こちらの本には英国内に100近くある保存鉄道(昔廃線になった鉄道を地域でボランティアや民間で復活させたもの)に集う鉄道好きの男たちの着こなし…

ニューヨークで考え中(近藤聡乃作)

前に「ダンス・ダンス・ダンスール」を投稿したときに、世界に目を開かせてくれる漫画がもっとあっても良いと書いて思い出した。 ニューヨークといえば近藤聡乃さんが綴るこの作品。 それはもう確かな画力もさることながら、わたしはこの人の文字がとても好…

アカンタレの記録

生まれた時からお世話になってきたおっちゃんが享年94歳で亡くなった。 血のつながりはないけれど、子どものいなかったおっちゃんとおばちゃんは、おばちゃんが長屋で始めた無認可保育所「こばと」の子どもたちを「みんなうちの子や」と言ってくれる人だった…

ダンス・ダンス・ダンスール(ジョージ朝倉作)

もう22巻ですがこんなに長く続いてても失速しない! それどころか、どんどん面白さが加速する怪物漫画です。 バレエ漫画としても面白い。 すごく取材を重ねて作られているんだろうなと思います。 コロナでなかなか外国に行くことができない今だからこそ舞台…

須賀敦子の本の本

一冊の感想をまとめて書くことが乱暴に思えるほど、須賀敦子さんは慎重に言葉を選び、確固たる文体で文章を綴る。 この人の文章を一部分だけ切り取る無粋さは知りつつも、数行で人を世界に引き込む力がある書き手は稀有だ。 最近出会った「遠い朝の本たち」 …