予感はありましたがここまで面白いとは!!
この前に津田梅子の伝記を読んでいたから余計に時代の流れがつながって「花よあらしよ」以来の稀に見る極厚の一冊を1日で読み終えました。
こんなに熱い女たちが勢揃いするお話を、たくさんの資料を読み込んで(巻末には100冊近い参考文献)稀有な構成力で編み上げた柚木麻子さんという作家さんにとにかく拍手喝采したくなる。
そして、この壮大な女たちのシスターフッドの物語を、津田梅子も、大山捨松も、村岡花子も、平塚らいてうも、山川菊栄も、野口英世も、徳冨蘆花も、太宰治も、有島武郎も歴史上の人物をこんなに盛り込むのにグイグイ読ませる、際限ない想像力!!!
楽しいこと綺麗なもの美味しいものをシェアして笑って怒って言いたいことを言って生きていって何が悪い。
なんで湿っぽくてオンナが苦しんで死ぬ小説ばっかりこの時代には生まれて名作にされなければならないのか?
当時の情けないナルシスト日本男子たちにキレて放たれる津田梅子や河井道の喝は私と同世代のこの作家の気持ちを代弁してるようでかなり気持ちがいい。
今年の最初に朝井かまてさんの「洛陽」を読んでから私の中で維新から明治大正くらいがブームなんですが、ほんとこれ、今読みたかった一冊でした。