タイトルが気になって手に取った一冊。
その名も共産主婦。
なんじゃそら?と思って手に取ったら、どストライクに刺さる可愛い雑貨がたくさん紹介されていました。
東ドイツ、ポーランド、チェコスロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、、、旧共産圏の国の女性たちはあの時代をどうやって暮らしていたのか。
なかなか骨太そうな内容を真逆に思える可愛い雑貨で紹介するという異色の編集。
いやもう、そら、、、アナタ。
ビックリするほど可愛い雑貨が目白押し。
とはいえ、その辺の雑貨特集雑誌とは一線を画する、それぞれの国の女性の日常を結構リアルに伝える内容。
さすが表紙に「共産趣味インターナショナル」と謳うだけのことはある。
例えば各国の非妊事情やコンドームの品質についてもコラムで取り上げてある。
生理用品に至っては日本で一般的なナプキンは無かった時代が長く、物が不足して長い行列を作らなければならなかった彼女達の生理中のしんどさまで伝わってくる。
こんなに現地の人の日常を垣間見る旅をしている気持ちになる本も珍しいです。
コロナ禍で動けない今こそ、この本はおすすめ。
天災や疫病や悪政に翻弄されながらも、世界は広くて多様で、丁寧な暮らしの営みはどの場所でもたくましい女たちが担っているんだなと思えます。