府中市美術館で12月4日まで開催されているこの展覧会も今回の上京の目的のひとつでした。
昨年だったか奈良でみたウィリアム・モリス展も彼の生涯や妻との葛藤といった本人の人生に焦点が当たっていて見応えがありましたが、今回のはそのデザインと思想が、その後アメリカに伝わりフランク・ロイド・ライトやティファニーのデザインに及ぼした影響まで網羅されてて面白かった!!
いまから見れば上品なウィリアム・モリスも、当時は産業化に伴う大量生産と劣悪な品質に「許せない」と怒りを持って社会を変えようとした変革者だったのだなぁ。
長持ちする素材と製作方法にこだわる狂気的なまでの美意識。
美しいものが人の暮らしの営みの中にあることこそ大事なんだと言い続ける頑固さ。
150年以上前にここまで完成されたデザインが生まれていて、次世代どうするよと思うけど、どっこいそこから沢山の建築やインテリアデザインが影響を受けて花開いていく様も見てとれるので最後までワクワクさせてもらえました。
ちなみに、カフェではウィリアム・モリスの庭をイメージしたランチもいただけます。
個人的にはフランク・ロイド・ライトが帝国ホテルのためにデザインした背もたれが黄色のピーコックチェアがもうたまらん感じでした。
こんなもん安価でええから復刻版が欲しいわ!という相反する気持ちを抱えつつ、府中市美術館を後にしたのでした。
あ、この美術館(というか府中市)には初めて訪れたのですが街並みも素敵でお時間のある方は歩いてみることをお勧めします。