お気に入りの古本屋さんでみつけてジャケ買いならぬタイトル買いしたこの本。
「映画が好きな君は素敵だ」
なんという素敵なタイトル。
お年頃を過ぎ、褒められることも少なくなった心にしみいる「素敵だ」にあっという間にお買い上げしました。
中身も遠藤周作とか太宰治から村上春樹や椎名誠までいろんな作家が「映画」をテーマに書いたエッセイを日本ペンクラブ編で長部日出雄が選んだ一冊。
出版は昭和57年なので結構古い。
ってことは書いてる作家さんも結構若いころだったりしてそれも面白い。
遠藤周作さんが「他の小説家はどうか知らぬが、私の場合、自分の作品がテレビ化や映画化される時は、ほとんど注文をつけないことにしている。娘を嫁入りさせる父親なら、向こうとこちらの考えが違っていても、娘をわたした以上向こう様の教育にすべてお任せするだろう」ってしょっぱなのエッセイでかいててゲンナリしたけど、(まぁ時代もあるよなぁ)と思いなおした。
幸い遠藤周作さんは娘ではなく息子がいたようで、最近フジテレビの社長に就任したらしい。
この息子が語る遠藤周作の子育てがかなりおもしろかったのでリンクを貼っておく。
だいぶおかしい人だw
一つ一つのエッセイは数ページと短いので時々パラパラめくって読み進めようかと思うのだけれど、一つだけ、最後に編者の長部日出雄という人の「天才に体を張れ」とう短編小説が、かなり面白かった。
こんな作家さんがいたんだなぁ。
この時代の本って想定が和田誠さんなことが多くて好きなのです。
そういえばこの前買った黒柳徹子さんのエッセイも和田誠さんのすごい素敵な装丁でした。
この本もおすすめです。