講談社が発行した「日本の歴史シリーズ」を全巻揃えた2020年。
本棚に並べたものの、我が家の娘さんたちは今のところあんまり興味を持ちません。
で、前回紹介した「落陽」で、私が突然明治に興味が湧いたので15巻(明治前期)から読んでみた。
明治前期は見事なまでに登場人物は男ばっかりの時代です。
人物相関図で出てくるのは富岡製紙工場で働く架空の人物、琴音のみ。
(ちょっとだけ津田梅子は出てきます。)
とはいえ全体の流れもわかりやすいし、カラーページは豊富だし、五日市憲法や植木枝盛なんかも出てきて、全くの日本史に無知な私にはかなり学ぶところの多い一冊でした。
ただ!!!このコマだけは心底嫌な気持ちになりました。
当時の鹿児島県知事の大山綱良が「立派な大根じゃ。娘の尻んごたる」と言って、周りの薩摩隼人たちが「問題発言じゃあ」と言いながら笑うこのコマ。
あえて入れる必要ある?
この一昔前の少年漫画的ノリを、男女共に読む「日本の歴史シリーズ」に持ち込む気持ち悪さ。
「問題発言じゃあ」と言いながら笑う確信犯的な内輪ノリ。
2020年にもなってまだ続けるのかと波状効果で嫌な気持ちに襲われました。
いや、むしろ明治で薩摩だとこんなに男尊女卑が空気のようにあったのだよと言いたいのかな?
なんにしろ、もやっとしたコマでした。