リカ活動家の日々のこと

リカちゃん人形に着物を仕立てて着せる沼に浸かる活動家。

82年生まれ、キム·ジヨン

最近、大手の書店に行ってフェミニズム関係の棚にいくと平積みしてある本のほとんどが韓国の翻訳本だったりする。

それだけ今の韓国は、力強い書き手も、送り出す出版社も、受け止める読者もいる国なんだと思う。

 

この本はその中でも昨年一番日本で売れた一冊。

 

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外国の本を読むとき、私はどれだけその話が面白くても少しだけ薄いフィルムを挟んだような当事者ではない感覚を味わうことがある。

 

それが心地よくて読む場合もある。

 

でもこの本は、確かに違う国の話なのに、焦りも、いら立ちも、諦めも、悔しさも、

読んでいてかなり「知っている」気持ちがこみあげてくる。

 

たぶん国の「空気」もすごく似ている日本と韓国。

 

同世代の、どちらかの国で育ったオンナであれば、共感するポイントには事欠かない。

 

さて、なんでこの本の事を思い出したかと言えば、最近こんな記事を見つけたから。

 

www.npr.org

とうとうアメリカでも翻訳本が出版されるらしい。

The author, Cho, says she just wants Korean women to feel they have choices, and to make them with their eyes open. But more than anything else, she wanted women to know they're not alone.
"I thought of Kim Jiyoung's character as a vessel that contains experiences and emotions that are common to every Korean woman," Cho says.

 

著者のチョ·ナムジュは韓国の女性たちに「自分にも選択肢はあると思ってもらいたかったし、目覚めてほしかった。でも何よりも、あなたは1人じゃないと伝えたかった」と語る。「私はキム・ジヨンは韓国に生きる女性たちが共通して耐えてきた気持ちや出来事を載せた船のようなものだと思う」

社会的習慣は違っても、アメリカでこの本に共感する女性は実はかなり多いのではないかと思ったりもする。

それにしても今の韓国カルチャーの外向きの発信力はすごい。

 

日本がお隣の国から学ぶ点は多い。