リカ活動家の日々のこと

リカちゃん人形に着物を仕立てて着せる沼に浸かる活動家。

本「これからの男の子たちへ」太田啓子著

タイトルは男の子たちへですが、誰にとっても大事なことが書かれていると思う。

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以前に読んだ記事で「性被害の話になると「でもハニートラップとかもあるから」と言う人は交通事故の話で「でも当たり屋もいるから」と言うのか?」と書いてあって強烈な印象を受けた。

実際に伊藤詩織さんの性被害の話になって「ハニートラップもある」と私に言ったのは同じ女性だった。そして私はその時、瞬時にこの突っ込みができなかった。

(何ヵ月も後に「ブラックボックス」を読んで、それがどれだけひどい被害だったかその人にもう一度説明したけど)

 

男でも女でも社会的影響を受けていて、思い込みやジェンダー平等に逆行する認識を持つことは普通にあるし、自分で意識して変わろうとしないと容易にその場の「空気」に黙ってしまう瞬間がある。と、自分を弁護するわけじゃないけど思う。

 

勇気を出して声を挙げた側に対して「それ別の話でしょ」ということを持ち出して論点をずらされてボーっとしていてはいけないと自戒の念を込めて思う。

 

「男の子はアホで可愛い」「女の子はしっかりしてる」「やっぱり息子はかわいい」子育てしながら何度もこういう話で盛り上がったこともある。

女の子しか育てていない私にとっては人が連れてる男の子が特別可愛く感じることは本当だし、新鮮なので面白い。

でも普段は「性差より個人差やろ」とか言っておきながら、自分はダブルスタンダードだったなぁとこの本を読みながら思った。

 

確かにタイトルどおり男の子を育てている人にとっては有益な一冊だと思う。

でも子育てしてなくても、すべての人にとって気づきの多い本なので老若男女にお勧めです。

ちなみに対談が三つあるんですが、桃山商事代表の清田さんと言う方との対談が面白かったのでつまみ読みしたいかたはそれだけでもどうぞ。