GW中に実家に帰っておっちゃんの書斎からもらってきたこの本。
これを読んでモディリアーニがイタリア人かつユダヤ人だったこと、彼の人生がたったの35年だったことを知った。
そして10代のころのモディリアーニの写真も118ページに載っているけど超絶オトコマエ!!!
イタリア人のお父さんと、フランス人のお母さんの間に生まれ、フランス語も流暢だった教養あるモディリアーニ。
イタリアではあまりユダヤ人差別がなかったから21歳でパリにやって来て、ユダヤ人への差別にめっちゃムカついたりしている。
とはいえ伝統あるイタリア文化の影響を捨てることもできず、自由奔放に生きたいと思いつつ結構周りを気にしながら生きた人だったみたい(男前あるあるか?)
自分で破滅型の芸術家を演じて、お坊ちゃまのイメージを払拭しようとしたと著者は書いている。
ピカソは
モディリアーニが酔っ払って醜態をさらすのはいつもカフェ・ロトンドやモンパルナス大通りなど目立つところばかりだ
と、言ったらしい(ピカソ、鋭すぎて怖い…)
20世紀がはじまったばかりのパリには世界中からありとあらゆる若い才能が集まり、そのうちの誰か一人を目をつぶって選んでも映画になるような場所だった。
その中でも私が気になったのはモディリアーニの元カノのベアトリス・ヘイスティング。
気が強すぎてモディリアーニとは殴り合いの喧嘩もしたという彼女は、ロンドンの「ニュー・エイジ」という雑誌の特派員としてパリにやって来て、5歳年下のモディリアーニに出会っている。
別れた後はファシズムに熱狂し、(ユダヤ人のモディリアーニと付き合ったのに!)1943年にペットのネズミを道連れにガス自殺している。
なんちゅう人生だ、、、。
いま大阪では大規模なモディリアーニ展が開かれている。
超有名な画伯としてではなく、ヤンチャで才能あふれる若者だったモディリアーニが絵の中に閉じ込めた女たちに会いに行ってみたくなる一冊でした。