コロナで毎週火曜日に再編集された「逃げ恥」を観たら、改めて読みたくなったので全巻読み直してしまった。
そして、ドラマだけ観て、漫画デビューがまだの皆さんにはぜひとも、ドラマの話の続きにあたる、10巻と11巻(11巻は4月に発売されたばかり)を読んでほしいのです。
確かにこれは漫画のイメージがドラマ化で崩れるどころか、補強されるようなどちらのファンをも喜ばせる奇跡の実写化だったと思う。
それでも海野つなみさんの漫画はすごいと改めて最後の2巻を読んで思いました。
物語の中に一本流れる筋があって、登場人物の成長を信じ、人間関係の亀裂も修復も丁寧に扱い、社会だって全体的に良くしていくことを諦めない。
きれいごとになりそうなことも、キャラクターの成長してきた個性をベースにするから嘘くさくならずに読める。
みくりさんの妊娠で育休を取ろうとする平匡さん。
男の人が仕事を休めない背景を主人公の二人に同時に言わせるこのシーンで10巻は終わっています。
そして、子どもの名前を考えながらみくりに言わせるこのセリフ。
社会にいろんな選択肢があった方が息がしやすいし、そのためにも他者にも自分にももっとやさしくなろう。
ひとりで頑張るよりも誰かと協力する方法を考えていこう。
そのメッセージにほっとした人は漫画でもドラマでも多かったと思う。
なによりもこのカップルがぎくしゃくしたりすれ違ってもなんども仕切り直していく姿がたくさんの人の共感を呼んだのだと思う。
ぜひ、あのドラマでキュンキュンしつつ、その先の物語もお楽しみください。