リカ活動家の日々のこと

リカちゃん人形に着物を仕立てて着せる沼に浸かる活動家。

本「ヘルシンキ生活の練習」(朴 沙羅著)

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ビックリした!
本屋でたまたま一冊だけあって、ふと手に取った初めて読む書き手さんの本が、ここまで面白いとは!!


あまりに面白いので家族にところどころ読み上げて、さすがに嫌がられた。

 

ここ数年でおぉぉぉって思ったレベルではブレイディみかこさんの「僕はイエローで…」以来かも。

 

絶対届かないだろうけど、親愛なる筑摩書房さん、これ御社の「ちくま文庫」でも出版を検討された方が良いと思う(余談ですが、私は本屋さんの文庫棚のなかで「ちくま文庫」の棚が一番テンションが上がる)

 

最初の「反射」の箇所でゲラゲラ笑い、フィンランドの保育園や学校教育のあまりに淡々とした真っ当さに顎が外れるかと思い、日本(京都)とフィンランドを比較するフラットでフェアな視点に信頼感がほとばしる。

 

そして、この箇所にガツンとやられる

 そもそも日本に住んでいる人たちにとってフィンランドに住んでいる人たちの幸福度が高いかどうかなんてそんなに重要なことだろうか?
 そうではなく、本当に言いたいことは「私たちは不幸だ」ということの方ではないだろうか?それフィンランドに興味ないんじゃありませんか?
 フィンランドは、いやフィンランドだけじゃなく世界のどの国のどの場所も、残念ながら日本の不幸を語るときの枕詞ではない。

(271ページより引用)


そうだよなぁ。私たちは十分に変えていきたい中身に気づいている。

とはいえ、フィンランドですごしたコロナ禍の2年のワンオペ育児を、関西人オカンが語っていて面白くないはずがない。


さらに、この国のマジョリティの属性で生きている自分というものを改めて考えさせてもらえる気づきしか含まれていない一冊です。

 

あ、あと人を育てる保育士さんや先生にとっても必読書だと思う。


子育て中に出会えたことも良かった。

結局、誰でも彼でも読んでほしいわ(笑)
おすすめです。