リカ活動家の日々のこと

リカちゃん人形に着物を仕立てて着せる沼に浸かる活動家。

本「選んだ理由」石井ゆかり著

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さくさくと軽い気持ちで読める本でしたが、何箇所かハッとする気持ちにもなる一冊。

 

星占いの本がベストセラーになった著者ですが

「私自身は、星占いを「信じさせよう」と思うこともないし、自分でも「信じている」つもりはない。」

と、書いていて興味深い。

 

この人が現地に行くまで誰と会うか変わらない「闇鍋インタビュー」と言う企画で、いろんな人の話を聞いてまとめた一冊。

 

ちょっと最近、思考方法が自分でも凝り固まってるなぁと思う方は読んでみると良いかもしれません。

 

それにしても内田樹さんが、いろんな人の話に出てきてなんやえらい交友関係の広い人なんだなと思った。

 

人選の問題なのか?

 

 

京都散策

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連休の1日京都で過ごしてきました。

 

今日15才になる娘さんを妊娠してる時にパートナーが突然「レバノン行ってきたい」と言った時は(ほぉ)と思ったことを、素敵な京都のレバノン料理のお店で思い出しました。

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彼は無事に帰ってきたけれど、若いと言うことは変化に寛大なのか、不安に鈍感なのか。

 

とは言え、それ以来レバノン料理が美味しいと言うことを夫婦して知ってしまった訳です。

 

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朝は8時からモーニングもしてるらしい。

 

さらに3時のお茶はヴォーリス建築のこちらのカフェ「GOSPEL」

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もう店内もたまらん感じにわたし好みでした!

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このアメリカ製のアンプとかデザインが完成されすぎている。

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ケーキセットも美味でした!

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こちらのお屋敷の一階にある古本屋さんもアンティークで「これぞ京都の古本屋さん」って感じがたまらない。

 

エスペラント語の「火の鳥」とか売ってた。

 

とはいえ、間が悪い事では定評のあるパートナーなので今回もやっぱり、、、。

 

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ネタかと思うほどパートナーから京都に誘われた日はふたばの豆大福にありつけません。

 

まぁ、こうやってまた行ってしまうのだなぁ、京の都へ。

 

漫画「ハートストッパー」(アリス・オズマン作)

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前回に引き続きハートストッパーについて沼の中からお伝えします!

 

てか、もうドラマ化の影響もあって英語圏ではヤングアダルト部門の一位になったり、ネットフリックスで見られてるドラマの5位になったりして旋風は私が沼をかき混ぜなくてもじゅうぶん吹いている訳ですが。

 

私がこの作品を知って一番思ったのは、切実に必要としている十代の子たちに一人でも多く届くといいなということです。

その意味では自分で買って読めない子たちも手に取れるように(日本語版なんて  一冊1200円!)図書館とかの公共の場所にあることがとても重要だと思う。

 

すでに色んな学校で図書館司書の人がブースを作ったりしています。
ツイッターでHeartstopperとLibraryで検索しただけでもたくさん出てきます。

これとか

 

「もうドラマはみた?すでに2回観たって生徒もいたよ。もちろん図書室には原作漫画もあるし、無料の塗り絵も配布中!」っていいなぁ。

 

 

こっちは生徒たちがハートストッパーをテーマにしたベイクセール(焼き菓子を売って売り上げを自殺防止の団体等に寄付する取り組み)をしてる。ケーキが可愛い!

 

 



 

5年前のこの時期に見学させてもらったサンフランシスコの公立小学校の図書室の事を思い出しました。

 

こういう空間だと子どもたちは自然に集まりたくなると思う。↓

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学校の色んな所にこんなポスターが貼ってあって、下のところには図書館司書の「ミスター○○とミズ○○はあなたと会えるのを楽しみにしてるよ!」と書いてある。

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こどもの日だから書くわけじゃないですが、子どもの近くにはたくさんの活字を読む大人がいて欲しい。

たくさんの本の中から、その子に必要な一冊を絶妙なタイミングで差し出せる人が。

最後になりますが、日本語版の翻訳はあの字幕翻訳者の牧野琴子さんがされています!

あっと言う間に3巻まで日本語版が発行された陰に、きっとこれを早く日本の人たちにも届けたいという牧野さんや関係者の熱を感じます。

全国の子ども関係の皆さんや図書館関係の皆さんにもこの熱が伝わりますように!

Heartstopper

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ネットフリックスで始まったイギリス発のドラマ「ハートストッパー」沼にはまってます。

 

m.youtube.com

 

原作の漫画も無料で英語版を作者がアップしてくれているので最新作まで読み進めました。↓

 

www.webtoons.com

 

さらにどうしても紙版も読みたくて、谷町六丁目の書肆喫茶moriで一巻を読了!

 

この海外マンガカフェはかなりオススメです。

 

bookcafe-mori.shopinfo.jp

 

ドラマの再現度もすごいですが(部屋のライトまで再現してある!)さらに先の話も漫画では読めるのでとにかく、ぜひ両方楽しんでほしい!

 

こんなに自分らしさに葛藤しつつ、相手を思いやる愛おしいティーンズがたくさん出てくる作品はとても貴重だと思う。

 

漫画ではドラマで描かれた先のストーリーも展開されてて、もう既に親の世代の私は主人公のお母さんに共感したり。

 

はぁ、この沼にとっぷりハマる人がたくさん増えて、シーズン2も実現しますように!!

 

「異国日記 第9巻」(ヤマシタトモコ作)

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買ってくるように相方に頼んでいた「異国日記」の新刊!

 

早く読みたくて帰宅した相方の鞄をひったくりに玄関まで行ったら、「玄関までお迎えにいくの初めて見た」と、こどもに言われました。

 

それほどまでに読みたかった。

 

こんなに静かに、真っ当に、怒りを表現できる漫画家さんと同時代を生きて、共感しながら作品を受け止められることを幸運だと思います。

 

まだ読まれてない方はぜひお読みください。

異国日記は本当に尊い

 

 

トライアルを懲りずに受けた

実は懲りずにまた字幕のトライアルを受けた私。

 

で資料として読んだ本たちがこちら↓

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前に相方がこの重ぶっとい「地図とタイムラインで読む第二次世界大戦全史」を買ってきた時は苦々しく思って舌打ちしましたが、「全史」と言われるだけあってものすごく詳しく戦争について載っている。

 

お陰で第二次世界大戦を東アジア側からや日米間の被害加害の立ち位置からでなく、ヨーロッパ全部の、それどころか植民地も入れれば本当に世界中の全ての国を巻き込んで起こっていたんだと思い知りました。

 

併せて読んだ岩波新書の「ヒトラー」は、こんなことでもなければ本棚にあっても手に取らなかったかもしれないですが、読み始めると面白い。

 

どうしてオーストリア人で画家になりたかったヒトラーがドイツの独裁者になっていったのか。

 

この戦争が生み出した悲惨な結末を知る今の私たちは、ヒトラーという人だけに全ての結果の責任を負わせて思考停止はできない。

 

この本のはじめに筆者の芝健介氏が

 

神話や過大評価に踊らされぬよう、できるだけ正確な事実に基づくヒトラー像を分有することが、改めて要請されているのではないだろうか?ささやかな拙著であるが、歴史的な、等身大のヒトラー像の再構築を及ばすながら目指したい。

 

と、書いているように、独裁者ヒトラーが生まれる土壌、判断した情報、周りにいた人たちについて知ることができる濃い一冊です。

 

あ、肝心のタイトルの字幕トライアルについて全然書いてないですが、まさか課題作品のB級スリラー映画で、こんなに自分が脱線するとは、、、。

 

相変わらずな結果になりそうですが(年に2回のトライアルの時しかやらないのだから当然ですね、、、)毎回落ちてるトライアルも勝手に実りはあったと思うのです。

生きてて無駄はないよ、うん。

 

とはいえ、このネタで投稿するのが恒例になりそうで、それはそれで嫌だな。

本「終点のあの子」(柚木麻子著)

先月「らんたん」という長編を読んでから他にも読んでみたいと思っていたので柚木麻子さんのデビュー作とそれに連なる短編集を読んでみた。f:id:tototomoton:20220430105201j:image

デビューの時点で、ものすごい観察眼だなとびっくりする。

 

この人のように他者の印象を的確に漏れなく文章に移し替えることができる人が近くにいたら怖いけど、読む分には示唆に富んでいて面白い。

 

思春期の肥大した自己顕示欲や自意識や焦りだけじゃなく、諦めや停滞をこんなにリアルに覚えていられることがすごい。

(こんな子いたかもなぁ)(こんな自分だったなぁ)と大人になった私は読むけれど、思春期でこれを読んだら驚くんではないだろうか?

 

とはいえ、世田谷の私立お嬢様校の電車通学する女の子たちの暮らしは、田舎の公立高校に自転車で通っていた自分とはかなり違うところもあり興味深い。

 

冒頭で書いた「らんたん」では、作者自身が通った恵泉女学園創始者・河井道の生涯をものすごい壮大なスケールで書いていて圧巻なのですが、きっとこの学校がモデルなんだろうな。

 

河井道が作った学校の百年後の女学生たちはこんな風なのかと感慨深い。

 

柚木さんの書く女の子たちは一人一人の個が、もがきつつも顔を上げていく。

そこに注がれる目線があったかい。

デビュー当時からシスターフッドに溢れる作風なんだなぁとちょっとうれしくなったのでした。

 

「らんたん」と違ってあッという間に読み終わるので是非!

 

でも、こっちも本当におススメなので連休で時間の取れる方は読んでほしい↓

 

tototomoton.hatenablog.com