むやみやたらに怖がるのも、根拠なく勇気を出すのも、時節柄違うと思うので、情報と知識のアップデイトのために岩田先生の新刊を読みました。
冒頭から頭の中を整理できそうな一文。
今回の新型コロナウィルスを過去に経験した人は誰もいません。未体験なものに対しては、ぶれない方がどうかしている。
新しい情報が入って来たら「それは知らなかった」と考え方を変えるのが当然です。その意味で、情報を集めること、情報を判断するための知識を身につけることがとても大事です。
今回この本を読んで本当に自分の興味関心って偏っていると思い知りました。
英語が好きなくせにMERS(マーズ)のMEがMiddle East(中東)だという事も今回初めて知りました。
Covid-19も何も考えずに「新型コロナウィルス」って訳してましたが2019年に発生したCo(コロナ)vi(ウィルス)d(disease=病気)だからなんだと、今更知りました。
それに限らずいろんなところで思考停止して情報を受け身に取り込んでいた自分の背筋を伸ばしてくれる一冊でした。
さて、ダイヤモンドプリンセスに乗り込んで内部告発した岩田先生なので、なかなか過激なことが書いてあるのかと思ったら(タイトルも炎上ちっくだし)この本の岩田先生は「これが正しい」とは言わない。
現時点の、分かる範囲で、自分の経験から言えることを書いている。
確かに読みながら(きっとこの人、自分の近くにいたら心をかき乱されること多そう)と思う箇所はあった。
でも、この本の中で岩田先生が語っている言葉で強烈な印象を残したパワーワードがある。
「あいつの言い方が気に入らない」なんて、そんなの「あいつのかぶってる帽子が気に入らない」って言ってるのと一緒じゃないですか。全然関係ない話にすり替えて、そこを叩く。テクニックとしては面白いのかもしれないけど、まったく実りはない。
「頼んだ!エラい人」って誰かに丸投げしたくなったり、
「どうせ何が本当か分からん」と疑心暗鬼になったり、
「なんなん?あの人」と誰かの発言に目を吊り上げそうになったら、このフレーズを思い出そうと思う。
えてして心をかき乱す人は、痛いところをついてる場合も多いので。