上からの写真ではちょっとわかりにくいですがこの本あとがきまで読むと347ページもある結構な厚みです。
春に蒲田のあんず文庫さんに行ったときに見つけて、買っていましたが厚みに気圧されて半年も寝かせてしまった。
とはいえ読み出すとものすごく面白かった!
まさか明治生まれの人が徴兵逃れ(日露戦争ね!)で外国行ったり、娘の教育にいい学校がないからって自分で作ったり、息子も大きくなってきたらその学校を共学にしたり(日本初!)、もうなんなん?ってくらいの破天荒ぶり!
唸るほどの財産があったとはいえ、小さい頃に両親を地震で亡くし、尊敬する叔父さんは大逆事件で死刑になり、せっかく建てた学校は関東大震災でぶっつぶれ(でも再建)天皇にたてつく講話に因縁を付けられて戦中は不敬罪で拘留。
ちなみにその後この学校は政府に取り上げられて捕虜収容所になる。
それについては「東京ローズ」でちょっと書いています↓
正直、この人が家族だったら迷惑だろうなとも思う。
時代もあるとはいえ、相容れないと感じる部分もある。
自分の娘には自分が理想とする教育を与えつつ、お手伝いさんや生徒には「ちょっと行き過ぎたくらいの戯れ」(自分で自伝に書いている)をし、特に悪びれる様子もない。(正直この章は読んでいて気持ち悪い)
まぁでもタイトルどおり「きれいな風貌」の魅力的な人だったのだろうと思う。
そしてなによりこの文化学院がすごい。
以前にかいた三木清さんも講師として哲学の授業をしていたらしい↓
学生の頃は興味のなかった日本史ですが人や繋がりで追っていくと面白いと感じる。
我が家からは結構遠そうですがいつか行ってみたいなぁ。