リカ活動家の日々のこと

リカちゃん人形に着物を仕立てて着せる沼に浸かる活動家。

漫画「スプートニク」(海野つなみ作)

コロナ禍の悲哀も盛り込みつつ、地味に機会をうかがったり、新しい企画にワクワクさせられたりしながら、追加オプションのようにほのかにトキメキも挿入してある。 とても、海野つなみさんワールド健在の新作。 介護も出てきてよりリアルな「逃げ恥」のその…

漫画「女の子がいる場所は」やまじえびね作

前から気になってきた一冊をやっと読めました。 後書きを読んで最後の一編を読み終えたら涙腺が決壊してしまった。 「わたしにしか描けないものが描けるかもしれない」と新しいものに挑戦する作者が素敵だし、「女性差別を受けている海外の女の子たちの日常…

本「なにが記者を殺すのか」(斉加尚代著)

毎日放送のドキュメンタリー担当のディレクターである斉加尚代さんの新書。 一章の沖縄のドキュメンタリーのことを書いた章で、大阪の機動隊員が沖縄の基地反対派の老人に「この土人が」と、言ったことを思い出した。 私はとても容易にいろんなことを忘れて…

絵本「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」

とても応援したい近所の本屋さんの前を娘さんと通りかかったので「好きな本を一冊選び」とお店の中へ。 彼女はもう結構大きいのに選んだのはこれ。 ヨシタケシンスケさんは私は自分ではあまり選ばない作家さんだけど、娘さんは「図書館でハマってる」と言う…

本「私たちが声を上げるとき」(集英社新書)

またすごい新書を見つけてしまった。 声を上げている女性たちのうしろには多くの女性たちがいる(いた)ことを教えてくれる一冊。 そして誰かが「英雄」にかつがれるプロセスには、多くの政治的な意向や社会的背景があることも改めて考えさせられる。 ローザ…

本「東京ローズ」上坂冬子著

30代に入って必死で英語の勉強を始めた頃「茅ヶ崎英語」の教室に通ったことがある。 この英語勉強メソッドは日本の●●は英語ではこう言うのか!って発見がたくさんある。 (例えばこの教室で「相撲部屋の親方」のことをsumo masterということを知った。でもま…

本「漫画でわかる!認知症の人が見ている世界」

数年ぶりに会った大学時代の後輩に「昔、tototomotonさんが「私の知識の9割は漫画やからな」と言ってて驚いた」と言われた。 我ながら言いそうな事ですが、中年になった今も相変わらずいろんなことは漫画でインプットしています。 先月末に救急搬送で入院し…

映画「百年と希望」(西原孝至監督)

大阪は昨日シネ・ヌーヴォで「百年と希望」の初日でした。 お久しぶりの友人たちを誘って行ってきました。 監督含め制作陣の挨拶もあった。 西原監督のこの映画は全然ドラマチックではない。 観ている側が無駄に興奮したり浮遊する場面を、監督は用心深く排…

本「マジカルグランマ」(柚木麻子著)

柚木麻子さんは女たちの群像を書かせたら絶対面白い作品を生み出す人だ。 この前紹介した柚木さんの「らんたん」が、100年前の女たちのシスターフッドなら、こっちは現代版。 その上、ものすごい捻りが効いている。 気をつけないとなという戒めも、 そうだよ…

漫画「吉祥寺少年歌劇」(町田粥 作)

この漫画すごいと思う。 宝塚歌劇をベースで面白い漫画はある。 でも完全フィクションでこれを作れるのはすごい。 単純に男版タカラヅカって感じでもない。 青春群像がまぁ心地いい上に、画力がすごいのであらゆるジャンルのイケメンが揃うエンタメ要素も兼…

映画「スープとイデオロギー」(ヤン ヨンヒ監督)

久しぶりに大阪・十三の第七芸術劇場に。 年明けに「ボストン市庁舎」をみて以来なので半年も空いてしまった。 前宣伝見ながらこの半年に見逃した作品たくさんあるだろうなぁとちょっと悔しくなる。 それくらい、この映画館で観て後悔したことはない。 「主…

詩集「寸志」 (茨木のり子作)

(あぁ、今日はしっかり話が通じる)と明るい気持ちで電話を切って2時間も経たずに「今日迎えに来てくれるのではないのか?」と父から電話がかかってくる。 こういうことに、少しずつ、慣れていかないといけないのだと思う。 でも「慣れる」ということが「一…

漫画「マッドジャーマンズ」(ビルギット・ヴァイエ作)

かつて東ドイツに、モザンビークから多くの若者が「社会主義の兄弟国」という理由で働きに行っていたことを、この作品で始めて知った。 1989年のドイツのベルリンの壁の崩壊した時、私はまだ子どもだった。 それでもなんとなく海を渡ってくるポジティブな風…

本「米国人博士、大阪で主婦になる」(トレイシー・スレーター著)

本というのは不思議な存在だと思う。 読むタイミングをあちらの方から待っていて、目の前に登場してくるような本がある。 この本は、たまたま読書家の知人の本棚で見つけて、手に取った。 興味を惹かれたので借りてきて、読み始めた。 アメリカのボストン出…

本「Empowerment エンパワーメント」大崎麻子著

エンパワーメントと言う言葉をよく聞くようになった。 最近、語源に興味があるのでまずは単語の意味を考えてみる。 単語の頭にくるENは「~する」という意味なのでパワーにエンがつくことで「力にする」「力をつける」という意味。 で、この単語は主に女性…

【本】I was born for this(Alice Oseman著)

この前からネットフリックスの「Heartstopper」の投稿も増えていましたが、沼にハマっていたのは私だけではなかったらしく、あっという間にシーズン2と3の制作が発表されました。 優しい物語が広がっていっていてうれしい。 この本は「Heartstopper」の原…

映画「わが青春つきるとも」

戦前に治安維持法で24歳で命を奪われた伊藤千代子の生涯を描いた「わが青春つきるとも」を観てきた。 正直言って前半は、むかし学校で見せられた教育映画(と言うジャンルがあるかは知りませんが)的な印象で、言ってしまえば説教くさい演出に残念な意味でド…

ムビリオバトルで負けた

本日のムビリオバトルのテーマは「色」 私はこの作品で参戦しました。 「あなたの名前を呼べたなら」 残念ながら負けてしまいましたが、負けても文句なしに楽しいのがムビリオバトル! 今回のために改めて見直したら、新たな発見もあって同じ作品を何度も見…

オールドピープル

子どもがテスト前なので英語の問題を出せと言う。 「彼女がお年寄りを助けるのは珍しいです」を英語にする問題があって解答欄に「It is unusual for her to help old people」と書いてあって度肝を抜かれる。 オールドピープル!!! 失礼すぎる。 senior pe…

漫画「ぼくのお父さん」矢部太郎作

わたしはお笑いに詳しくないのでこの作者の人は芸人さんとしてというよりも「大家さん」の漫画を描く人としてしったのですが、先日この人が書いたある漫画の書評を読んで、とても豊かな子ども時代を過ごした人なんだろうなと思った。 で、お父さんのことを書…

本「モディリアーニ モンパルナスの伝統」(宮下規久朗著)

GW中に実家に帰っておっちゃんの書斎からもらってきたこの本。 これを読んでモディリアーニがイタリア人かつユダヤ人だったこと、彼の人生がたったの35年だったことを知った。 そして10代のころのモディリアーニの写真も118ページに載っているけど超絶オトコ…

映画「ツユクサ」

連休に母と観てきました。 【後半ネタバレが含まれますので、ご注意ください】 「しんどくない映画が観たいな」と2人で決めたのが「ツユクサ」。 出演者も好きな人が多かったし、ストーリーや設定も別に嫌な気持ちになる物ではなかったけど、正直なところ私…

本「選んだ理由」石井ゆかり著

さくさくと軽い気持ちで読める本でしたが、何箇所かハッとする気持ちにもなる一冊。 星占いの本がベストセラーになった著者ですが 「私自身は、星占いを「信じさせよう」と思うこともないし、自分でも「信じている」つもりはない。」 と、書いていて興味深い…

京都散策

連休の1日京都で過ごしてきました。 今日15才になる娘さんを妊娠してる時にパートナーが突然「レバノン行ってきたい」と言った時は(ほぉ)と思ったことを、素敵な京都のレバノン料理のお店で思い出しました。 彼は無事に帰ってきたけれど、若いと言うことは…

漫画「ハートストッパー」(アリス・オズマン作)

前回に引き続きハートストッパーについて沼の中からお伝えします! てか、もうドラマ化の影響もあって英語圏ではヤングアダルト部門の一位になったり、ネットフリックスで見られてるドラマの5位になったりして旋風は私が沼をかき混ぜなくてもじゅうぶん吹い…

Heartstopper

ネットフリックスで始まったイギリス発のドラマ「ハートストッパー」沼にはまってます。 m.youtube.com 原作の漫画も無料で英語版を作者がアップしてくれているので最新作まで読み進めました。↓ www.webtoons.com さらにどうしても紙版も読みたくて、谷町六…

「異国日記 第9巻」(ヤマシタトモコ作)

買ってくるように相方に頼んでいた「異国日記」の新刊! 早く読みたくて帰宅した相方の鞄をひったくりに玄関まで行ったら、「玄関までお迎えにいくの初めて見た」と、こどもに言われました。 それほどまでに読みたかった。 こんなに静かに、真っ当に、怒りを…

トライアルを懲りずに受けた

実は懲りずにまた字幕のトライアルを受けた私。 で資料として読んだ本たちがこちら↓ 前に相方がこの重ぶっとい「地図とタイムラインで読む第二次世界大戦全史」を買ってきた時は苦々しく思って舌打ちしましたが、「全史」と言われるだけあってものすごく詳し…

本「終点のあの子」(柚木麻子著)

先月「らんたん」という長編を読んでから他にも読んでみたいと思っていたので柚木麻子さんのデビュー作とそれに連なる短編集を読んでみた。 デビューの時点で、ものすごい観察眼だなとびっくりする。 この人のように他者の印象を的確に漏れなく文章に移し替…

自由の森学園の食堂

やらないといかないことがある時に限って、ちかくの市民図書館「まちライブラリー」に行ってしまう習性はなんとかしたいですが、懐かしい雑誌を借りました。 11年前のku:nelです。 そしてこの特集に目が釘付けに。 埼玉にある自由の森学園の食事の美味しそう…